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女子日本代表国際強化試合2018 三井不動産カップ【新潟大会】世界5位のカナダに73ー70で勝利し、白星スタート

 スペイン・テネリフェ島で開催される「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2018」まで、あと48日(9月22日開幕)。「AKATSUKI FIVE」女子日本代表チームにとって、国内での強化試合はラスト2試合。FIBAランキング5位(日本13位)のカナダ代表を迎えて行われた「女子日本代表国際強化試合2018 三井不動産カップ【新潟大会】」は73-70で接戦を制し、白星スタートを切りました。

 198cmのビッグマンを擁する大きなカナダに対し、日本は序盤から確率良く3Pシュートを決めて、リードを奪います。しかし、インサイドでカナダにイニシアチブを取られると、徐々に点差を詰められます。後半開始早々、34-35と逆転を許し、さらに連続失点で引き離されそうになりました。窮地を救ったのが、15本橋 菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)です。スティールからの速攻や積極的にドライブで攻め込みながらチームに勢いを与え、再びリードを奪い返します。トム・ホーバスヘッドコーチが「ベンチメンバーがよくがんばってくれた」と労うように、本橋選手が17点、#41根本 葉瑠乃選手(三菱電機コアラーズ)が14点と二桁得点を挙げました。代わるがわるコートに立った選手が役割を果たしたことで、73-70で勝利と呼び込みます。ホーバスヘッドコーチは、「身長が大きく、インサイドが強いカナダに対して、勝ち切れたことがこの試合の収穫であり、若いチームにとっては自信になります」と言い、成長につながる試合でした。

 チームに勢いをもたらせた本橋選手は、今年はじめて日本代表候補に選出され、経験を積んでいる最中です。最後の残り2.9秒。3点をリードし逃げ切らなければいけない場面でファウルをしてしまいました。「3点差だったので、3Pシュートだけは絶対にやられてはいけないと思っていました。相手はスクリーンを使ってくるかもしれないと思い、後ろを意識してしまった瞬間に3Pシュートを打たれてしまい、対応が遅れてファウルになってしまいました」と土壇場で同点のチャンスを与えます。しかし、「ファウルをしてはいけなかったですが、カナダのフリースローの確率が悪かったので、2本は入っても3本は入らないだろうという思いはありました」とその状況を把握し、ポジティブに捉えていました。国内外での実戦を積み重ねている本橋選手は、「通用する部分も見えてきました。一つずつ経験しながら、結果につなげていきたいです」。ホーバスヘッドコーチも、「少しずつ経験を積んだことで落ち着いてプレーできるようになってきており、安心感があります」と信頼を得ています。

 今年4月後半、右脛の疲労骨折と診断され、別メニューを余儀なくされた根本選手。それまで良いパフォーマンスを見せていたこともあり、ホーバスヘッドコーチは期待をして復帰を待っていました。別メニューでの調整を余儀なくされた根本選手は、焦る気持ちもあったことでしょう。「三井不動産カップ」第1戦のチャイニーズ・タイペイ戦には間に合わず、スペイン遠征に帯同するもロスター入りができず、耐える日々が続きました。ついに復帰した根本選手にとってこれが初の実戦であり、「気持ちが強い選手です」とホーバスヘットコーチもその努力を認めています。

 「自信を持って打て」と試合前にホーバスヘッドコーチは声をかけます。根本選手はこの試合に向け、「緊張しないように」気持ちを整えていたそうです。その結果、15分26秒出場、14得点、4リバウンド、2スティールとスタッツを残し、勝利に貢献。「自分の役割である3Pシュート(4/7本)やディフェンスはある程度できて良かったと思っていましたが、試合後にトムヘッドコーチにも評価していただき自信になりました」と安堵の表情を浮かべます。「振り返れば、リハビリしながら練習を見学していた時間も大事だったのかなと思います」と努力し、我慢し続けた日々は無駄ではありませんでした。
「次の試合こそ、今日がまぐれではなかったと言われるように、3Pシュートだけではなくディフェンスやリバウンドもしっかりがんばりたいです」

 次戦は8月7日(火)19時より、昨年できたばかりの高崎アリーナにて第3戦が行われます。FIBA女子ワールドカップへ向け、国内ラストの強化試合となります。「良い点も悪い点もありましたが、勝ったことは若いチームにとって良い経験になりました」と、この試を振り返るホーバスヘッドコーチ。しかし、FIBA女子ワールドカップでメダル獲得を目標に掲げる以上、「今日よりも長い時間を自分たちのペースで戦い、もっと良い試合をお見せしたいです」と話し、内容を求めながら連勝を目指します。

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