6月8日にチャイニーズ・タイペイを迎えた第1戦から、カナダ代表との2連戦を含めた「女子日本代表国際強化試合2018 三井不動産カップ」は、AKATSUKI FIVE 女子日本代表チームが3連勝で幕を閉じました。群馬県・高崎アリーナでの最終戦も多くのファンの声援が背中を押し、88-50でカナダを圧倒。9月22日(土)から開幕する「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2018」でメダル獲得を目指す日本にとって、弾みがつく2連勝となりました。
73-70の1ゴール差で勝利したアオーレ長岡での試合を振り返り、「ペイントエリア内へのドライブは悪くはなかったが、もっと上手にできる」と感じたトム・ホーバスヘッドコーチは、翌日に映像を見せて修正点を指摘します。その結果、前回の試合では22点:40点と大きく差をつけられていたペイントエリア内の得点が、この試合では34点:24点と増やすことができたとともに、カナダを上回ることにも成功しました。
3Pシュート4本、ゲームハイの22点を挙げた#52 宮澤夕貴選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)は「チームメイトが気持ち良くシュートを打たせてくれるようにパスを回してくれたので、今日は楽に打つことができました」とその要因を述べます。現役時代は自身もシューターであったホーバスヘッドコーチからも「シュートを打つことが仕事であり、自分を信じて打て」とアドバイスを受け、4/8本と5割の高確率で3Pシュートを沈めました。
試合の流れを読みながら、ゲームハイとなる5本のアシストで勝利へと導いたポイントガードの#13 町田瑠唯選手(富士通レッドウェーブ)は「ディフェンスを見てプレーしていました」。前回の試合で12/29本(41.4%)と確率良く3Pシュートを決めたことで、アウトサイドシュートを警戒するカナダのディフェンスに対し、しっかりと対応しながらゲームをコントロール。しかし、町田選手は「3Pシュートの本数が減るのもイヤでした」と強気でボールを共有していきます。確率こそ29%でしたが、3Pシュート試投数は31本と前回を上回っていました。ホーバスヘッドコーチも、「3Pシュートを打てばディフェンスが広がることで、インサイドへアタックすることができます」と言うとおり、2Pシュートを59.5%(25/42本)決め、さらに42:33本とリバウンドでも上回ったことで快勝につながりました。
「今日のような流れがベストなパフォーマンスです。FIBA女子ワールドカップに向けて、この速い展開をどのチームが相手でもできるようにしなければなりません。ディフェンスとリバウンドでブレなければ、こういうバスケットができることが分かったので今後も続けていきたいです」とこの勝利を自信に変え、さらなる努力を続けてメダル獲得へ挑みます。
ホーバスヘッドコーチは、「まだまだ細かい部分を徹底させていかなければならない」とFIBAランキング5位(日本13位)のカナダと対戦したからこそ、課題も浮き彫りになりました。8月中は国内での強化合宿を続け、9月に入ったらアメリカ遠征、さらに現地スペインでの直前合宿を行いながら、万全なる準備をして本番に向かいます。「三井不動産カップ」での3試合はいずれもファンから大きなエネルギーをいただきました。ホーバスヘッドコーチは、「この応援があれば絶対に負けない」と感謝しており、FIBA女子ワールドカップでも日本からさらなるご声援をよろしくお願い致します。